旅行に行くと、帰ってきてから遊びのしわ寄せでやるべきことが相当溜まるし、写真の整理、気持ちの整理、などなどやること多すぎて、はて日記でも書こうかという気になるのが今頃になってしまう。まあ事実であり、いいわけでもあり…。
とにかく初めてギリシャの地を踏んだ。先週19日(土)~22日(火)、週末を使った強行軍。そして初めて税金燃料代全て込みで片道15ユーロ(航空券は1セント)という怖ろしい値段のフライトを使う。宣伝目的とはいえはっきりいってちょっと不安、、まあでもちゃんと飛んでくれた。
初日はミュンヘンから北部の港町、テッサロニキ(Thessaloniki)に入った、それが夜。空港から市内に向かうバスの中、ギリシャ第二の都市の都会っぷりに驚きながら、連れの日本人と2人で予約しておいた宿へ。すぐに見つかった、でも電飾のしつこさ、派手さ、どう見ても外見ラブホ。男二人で入るわけにゃいかないとかいいつつ、おそるおそる中を覗く。意外と落ち着いた出で立ちで、元気なギリシャの子供たちが大勢で駆け回っていて、、ひと安心。毎回旅に出ると、初めての街は治安にも気をつけないと、と自問自答する割にはその晩、街に食べに出て帰ってきたのは夜中2時近く。驚いたことに、大抵のレストランは明け方3時、4時までやっている。ギリシャはちょっと街灯が少なめで、夜は街が暗くなるのは気になるけど、徘徊する人々が全般的にマトモなのがいい。
テッサロニキ駅前広場
翌日、朝早くに電車に飛び乗る。アテネまで7時間の道のり。文字通り鈍行だったけれど、内装は予想に反してなかなか快適なギリシャの電車。15ユーロの安さにも驚きで、長い列車の旅も大して苦にならない。あれよあれよという間にアテネ駅(ラリッサ)に到着。
アテネの宿は安さ重視のホステル、本来5人部屋だろうドミトリーに簡易ベッド2つも詰め込んで7人すし詰め状態。清潔とはいいがたいし、狭いトイレ、シャワー部屋の外に面した壁がベニヤで大きな穴開いてて外から覗き放題だし…環境はまあまあ。とはいってもシャワーはお湯出たし、スタッフはフレンドリーでシーツもタオルも言えばタダで貸してくれるし、10ユーロそこそこの値段を考えれば納得のいく宿。しかしまああの環境で男女同部屋ってのはど~なんでしょ、少なくとも日本人の感覚のままじゃ無理がある、こぎれいで設備も整ってるドイツのユースホステルならわかるけど。
モナスティラキ駅よりアクロポリスの丘を望む
丘の上のパルテノン神殿
クレーンで何かやってるパルテノン神殿、復元?補修?
アクロポリスのネコ代表(他にも大勢おられます)
初日二日目はあいにくの天気で、あまりギリシャらしい青空は拝めなかった。でもアテネの最後数日はそれなりのいい天気に恵まれて、青空に映える遺跡の数々はもちろん、海岸沿いから紺碧のエーゲ海も眺められた。
ロイヤルヨットクラブのヨット達
ヨットクラブよりエーゲ海を望む
ギリシャではギリシャ料理を食べさせるレストランのことをタベルナという…ふざけた名前だ!でそのタベルナで食べられるギリシャの食べ物の代表格が左下の写真のギロス(Gyros-γύρος)、ちなみに左が牛さん、右が豚さんギロス(鶏もある)。ギリシャのビールはどんなんだー、って飲んでみたのはミュンヘンビールのジョッキに入ったギリシャビール、ミトス(Mythos)。うん、確かに、こりゃビールだ。まあでもやっぱり、ビールはドイツの方がおいしいです。ギリシャで飲むなら安い水(0.5リットル=50セント!)か、ワインかコーヒーか蒸留酒のウゾ(Ouzo)がいい。
ギロスの話、大きな肉の塊がヒーターの前で回ってて、そこからミニチェーンソーもどきで削り落として食べる様はトルコのケバブと何ら変わらない、でもギリシャ人に言わせると、「見た目で一緒にすんな、全然違うぞ!!」だそうで、確かに味はだいぶ違うような…気もする、使ってる香辛料が違うんだろう、食べ比べると違いがわかる。けど個人的にはまあそこらへんの違いはどうでもいい、とにかくどちらも非常においしい。ギリシャは他に魚もうまいし、ズブラキやらムサカやら、名前はわけ分からんでも日本人の舌に合いそうな食べ物が結構あるのに、日本にギリシャ料理の店があまり無いのが惜しい。
オリンピックの開催地を、開催後数年間のうちに訪ねるというのはとてもいい。施設が整い、市内の交通機関が整い、そして何より現地の人々が言葉の面でも、態度の面でも、外国人への対応に慣れている。今回一番びっくりしたのは、地下鉄の駅の窓口で空港へのアクセスの仕方について訊いたおじさん。案内図とペンを持ってわざわざ事務所の外まで出てきてくれ、流暢な英語ですごく丁寧に、かつきっちり必要な情報をポイントを押さえて教えてくれた。しかも10も20も歳の離れた汚い格好の東洋のバックパッカー相手に、びっくりするほど丁寧な言葉使いで。予想外のの洗練された対応にもうびっくり、疲れも飛んで眠気も覚める。あれは特別に旨いギリシャのコーヒーとフラッペに勝るとも劣らないほど、感動ものだった。おかげで連れの友達と別れた最終日も、とてもいい気分でアテネから単独ミュンヘンへの帰路につく。
アクロポリスの丘より、プラカ地区とリカヴィトスの丘を望む
どの国に行っても、旅行者に対して冷たい目を向ける人は多かれ少なかれいるもんだけど、ギリシャではあまりそれを感じなかった。大きいリュックサックしょって路線バスに乗ってもみんないやな顔ひとつしないし。ギリシャは人もいい、料理も旨い。街の標識がみんな波長やら角度に見えてくるギリシャ文字は初めインパクト大きいのは確か、でもぜひまた機会があったら訪ねたい。次行くことがあれば、ぜひ島に、で少しでも考古学かじって来ると楽しみが増すんだろうな。
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