世の中、個人的にしっくり来ない決まり事みたいなものは溢れてるけど、そのひとつ。シルバーシート、今は優先席って言うんだっけか。今に始まったことじゃないけど、あれはどうも納得いかない。
そもそも優先席なんて席を設けてること自体がえらくレベルの低い話で、わざわざ特別の席を設けてルールを作らないと席のひとつも譲れないなんて十分恥ずべきことだと思う。譲り合いやら助け合いがあまり日常に浸透してないのが問題なのかな。
最近では横浜の地下鉄みたいに、全席優先席ですなんて放送するとこも出てきて…趣旨としては賛同できるけど、あの呼びかけ放送を聞いてメチャ恥ずかしくなるのは僕だけなんだろーか。
別に優先席とそれ以外なんて分かれてなくても、自分よりも席を必要としてそうな人がいたら譲るなんて一部の人ができる特別なことじゃなく、日常のありふれた光景であってほしいし、自分としても当たり前のようにできないといけないと思う。
まあ特別な席の設置を百歩譲って認めたとしても、対象をお年寄りとか体の不自由な人に限定するのもどうかと思う。
確かに疲れやすい人は多いし、ルール化するには好都合かもしれない。でもそーゆーことをすると、自分は譲られて当然と思い込んですごい態度で迫り来る人とか、逆に席を譲ろうとしてくれた人に対して、「自分はまだ若い!」とか「哀れみの目で見るな!」とか言って怒りだす困ったお年寄りや身障者がでてくる。んなことを言われた人は、「もう二度と譲るもんか!」となり…。
わざわざ作った優先席が実際機能してるかといえば、してないことの方が多い気がする。譲る人は一般席でも譲ってるけど、譲らない人は優先席でも譲らない…まあ世の中そんなもんです。変にルール化すると、それに甘えたり反発したりで、本来の譲り合いの気持ちはどこかへ。
そもそも席にはより疲れてる人とか立ってるのが辛い人が座ればいいわけで、特定の人の「優先席」にするんじゃなくて、せめて譲り合い推奨席にすべきだと思う。例えば、元気なお年寄りがグランド100周してきた高校生に席を譲る光景があったっていいはず。譲り合いの精神の上に成り立ってるべき優先席の本質がちょいズレてるような気がしてならない。
多分日本では、席を譲るのが嫌で譲らない人って少数派で、声を掛けるのが億劫だとか、譲る時に目立つのが嫌とか、そういう人が多いような気がする。そういう日本人っぽい引っ込み思案なとこ自体は嫌いじゃないんだけどなー。
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