Radishメンバーと、ギタリスト矢萩秀明さん、ベーシストの わたなべていじ さんらと共に、福島県いわき市の避難所に行ってきました。
被災地、そして避難所の状況は、メディアを通じて見聞きするのと、実際現地に行って何らかの活動をしてみるのとで大きな違いがあり、色々な意味で今回思い切って被災地を訪ねてよかったです。
炊き出しと歌を通しての、わずか数時間の触れ合いではありましたが、多くのことを感じさせられました。避難所での暮らしを強いられている方々は、絶望感や深い悲しみは既に収まっているものの、相当溜まっているように感じたのが心の疲れ。
特に遊び盛り、やんちゃ盛りの子供たちは、寂しさも募ってるし、エネルギーの発散場所も十分じゃなさそう。遊んでくれると見るや、初対面でも手足を掴んで離さない絡みっぷりには、何とも言えないものがあります。久しぶりにちょっと変なルールのドッチボールを楽しみました (^^;
避難所暮らしの方々は、語弊はあるかもしれないけれど客観的に見て、炊き出しで提供されるものも、支援物資も、「もらえて当然」という感覚になりかけてしまっている印象。一見落ち着いているように見えますが、ほとんどの人は自分たちの生活のことに精一杯で、提供物に込められた贈り手の気持ちまでは考える心の余裕は無く、またそう見えただけに、彼らの気持ちの面の疲れの大きさを痛感しました。
ただこれは仕方がないこと。そしてそう簡単に、短時間では拭い去れないものです。被災者の気持ちの余裕の無さをカバーしながら寄り添い、できる支援を続けていくことこそが、直接被災を免れた僕たちの役目なんだと思います。
まあその点、音楽というのは、支援物資と違って目に見えないけれど、こちらの気持ちを直接聴き手に伝えられる。地震については言葉を選ぶ必要もないから、ヘタに言葉をかけるよりもずっといい。いわば soul to soulのコミュニケーションですから。幸い、炊き出しも歌も皆さん喜んでくださったので、成功のうちでしょう。色々学ぶことも多かったし、とても貴重な経験をさせてもらいました。
世の中の支援活動熱は冷めてきた感があるけれど、これからの地道で継続的な支援はより重要かもしれません。
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