ドイツ、バーデン-ヴュルテンベルク州が誇る黒い森、シュヴァルツヴァルトはしばしば霧が立ち込めて、時に神秘的な雰囲気をかもし出し(別解釈:天気がまあまぁ…)、独特の存在感をアピール(写真)していた。この森をテーマにしたさくらんぼトルテが南部の定番トルテになるのも頷ける。さらに少~し遅かった感が否めないながら、渋めの紅葉もなかなかオツだった。この森を堪能するのに、車を借りてドライブというのは間違いではなかった。結果、気兼ねなくアクセルを踏み込める道路お楽しみ会というおまけ付き。アオトバーンを走ると、スピードのみならずよく考えて作られている道路そのものからドイツの自動車大国っぷりが伝わってくる。
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お次はスイス、東から入って山見て西から抜けるというコース。タイミングも味方して綺麗な、そして荒々しい山々を拝めたから結果オーライながら、アルプスの麓の村々は、11月がオフシーズン。いやむしろ今月が唯一のオフマンスであることを知らずに訪れた我々は、スキーシーズンに備えてメンテナンス中とやらで全滅のケーブルカーとゴンドラ、さらには改装中か主人が旅行中で殆んどが閉まっているホテルやレストランに唖然。
ただ人が少ない分、グリンデルヴァルトから眺めるアイガー北壁はより偉大で厳しく写ったし、ヨーロッパ最高度の鉄道駅ユングフラウヨッホの展望台(3454m) からの360度のパノラマ(写真)は、氷点下10度を下回る中で交互に押し寄せる沈黙と風の音で、美しさも恐ろしさも引き立ち、圧巻だった。 そのほかにもこの地域には綺麗な村がいくつもあって(写真下)、どの村もみんな魅力的に見えるから、どの村にどれだけ留まるか、決めるのは一苦労。
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これまでアイガーに挑んできた日本人クライマー達の偉業のお陰で、グリンデルヴァルトには日本語観光案内所まであれど、何せ人気が無い。そんな村からほぼ半日でミュンヘンまで戻るという強行スケジュールの代償で、残り半日は半分夢の中だったが、レマン湖の美しい姿(写真)も目に刻んだし、時間的にはなかなか効率のいい旅だったかもしれない。
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そんなこんなで今月後半はちょっとやそっと気合を入れたくらいじゃ乗り切れなさそうな状態に。ならガッツリごっそり気合入れりゃ済む…とかゆーんだったら苦労しないんですが。