ベルリンは音楽ファンも楽しめる、オペラや演劇、コンサートのための劇場が数えきれないほどあった。その中で、特にポツダム広場に建つフィルハーモニーには行きたいと思っていた。残念ながら、ホールの主である名高いベルリンフィルはザルツブルクに出張中で、滞在中は他のコンサートもなかったが、昼間にホールの解説ツアーに参加。カラヤンサーカスの異名をとる(らしい)ホールの内部を見学した。
20分遅れできた若いにーちゃんが、こと細かに、ドイツなのに英語だけで(いーんか?ドイツ人も結構いたのに…)説明してくれた。東西分裂時代の客の入れ方などなど、とても興味深かった。ここが舞台の左右、後方にも客席を作り、円形の口の広がった壺の底に舞台を配置したような形をとった初めてのオーケストラホールだったらしい。初めての試みにその当時は各分野の専門家を集めて相当綿密に論議を重ねて建てたそうで、何だかあまりに音響の良さを自慢、強調するもんで、はじめは半信半疑だった。
理由は不明ながら、例外的にリハーサルをしているホールの最上階に入れてもらえることになって、ラッキーとか思いつつ軽い気持ちで入ってびっくり。見下ろした舞台には私服の楽器を持った人々(写真)、よく見ると、なんと指揮台にダニエルバレンボイムが!そして彼らが音を出す。正直驚いた、最上階とは思えない力強い響き、さらに小さな音の伸び。音響の良さを自慢したい気持ちがよく分かった、サントリーホールの手本にされただけある。素晴らしいの一言。2ユーロで断片ながらバレンボイムの音が聴けて、ホールの解説も面白くてすっかり満足した。幸運にもベルリン国立歌劇場管弦楽団のリハーサルにぶつかっってなかったらホールの良さを体感するのは無理だった。
音響なんて今まであまり気にしたことなかったけれど、特にウィーンの楽友教会とこのベルリンフィルハーモニーの大ホール、この2つのホールは音響がいいとはどんなものなのかをはっきりと教えてくれた。
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