霧のバイエルン州立歌劇場
昨日は、ゲルトナープラッツ州立劇場(Staatstheater am Gärtnerplatz)で久しぶりにバレエ鑑賞。バレエといってもクラシックではなく、モダンバレエ…と呼べるのかどうかわからないけれど、とりあえずクラシックではない。前半はバッハ、ゴルトベルク変奏曲をバックに10人ほどでマジメな踊り。後半は突如くだけてダンサーも増え、20人くらいに、ラプソディ・イン・ブルーをバックにハチャメチャな踊り…というと怒られるか、でもニュアンスはとてもポジティブ。
ゲルトナープラッツ特に後半は、オーケストラのラプソディ・イン・ブルーのイントロが聴こえてくるやいなや、一勢にみんな服を脱ぎだし、正直どうなっちゃうのかと心配したほど。男性ダンサーはタイトなブリーフ、日本語で言うところの「パンツ一丁」状態、女性ダンサーはそれにインナーショートトップ付きとでも言うべきか、さらにはそのインナーたち、黒も黄色も真っ白も、国籍様々なダンサーたち一人一人の肌の色にバッチリ合わせるところまで徹底している。カタカナで表現するといっちょ前に聴こえるけれど、早い話がダンサー全員、男女共にパッと見素っ裸。それを涼しい顔して楽しそうに鑑賞する10代前半のバレエをやっているんだろう子供たち大勢…。改めてドイツという国とそこで育つ人々には恐れ入る。その他にも紙の壁をダンサー皆でぶち破ったり、かなり奇抜な演出が随所に光って、前半と後半のコントラストもさることながら、動き、表情ともに、シリアスな前半を含めてとてもコミカルな要素が混ぜ込まれていて、踊りの素人でもとても楽しく観ることができた。
ゲルトナープラッツ州立劇場たまにはこういう斬新なのもいい。そして粋なアレンジのガーシュウィンなんか聴いちゃうと、ジャズピアノをやりたくなってしまう。