花火大会もよかったが、素晴らしい物がもうひとつ。
マンゴーという形も色も、外見はどうってことないあの果物に、今まで特別興味を抱くことはなかった。でもヨーロッパに来て、マンゴーの話を聞いた。「パキスタンのマンゴーはやばいらしい…」はじめは本当にやばいのかと思っていた。どうやばいのかは大して気にしていなかったが、やがてそれがポジティブなやばさだとわかった。それならとパキスタンから来たU君に諸事情を聞いてみたのが去年の暮れ、やはりパキスタンのマンゴーはうまいらしい。そして種類は選べないが、なんとミュンヘンでもパキスタンのマンゴーが手に入るらしいことがわかり、ずっと夏が来るのを待っていた。少し前に、U君からのパキスタンマンゴー到来の一報を受け、現場に急行、迷わず箱買い。
the 箱。6 EUR。
the 中身。
ところで食べ物のうまいまずいの基準ほど、国や地域によってのギャップが激しい物はそうないように思う。単純に食べる物の違いに加え、その土地の気候や生活習慣、宗教、家族の好み、全てが少なからず影響するのが味覚だ。というわけで、異国の友達の言葉を鵜呑みにするわけにはいかない、これはお互い様の話で、相手の感想がどうであれ食べられない物は無理、まずい物はまずいと言った方が誤解が生じない。とはいっても食わず嫌いというのはあまり頂けないが、例えば日本人なら、糸引く納豆を見てどん引きする相手の気持ちは理解してあげたい。
でもこのマンゴーに関しては、そんな心配は全くいらないだろう。普通のマンゴーより繊維質が少なく、味が凝縮されていて、とにかく甘い。人間ならもちろん、ハエから象まで世界中のどんな動物に食べさせても、漆アレルギーさえなければ(マンゴーってウルシ科…)、まずいと苦言を呈するカタはまずいないような気がする、まあクラゲあたりの感想は想像がつかないが。
ちなみにマンゴーの花は虫媒花でハエが花粉を運ぶらしい、ハエがいなかったらこのマンゴーもないわけだ。
the 切実。(確かに個人的にはせつじつですがそうは読みません、あしからず)
日本で手に入れるのは厳しいかもしれないけれど、もし機会があれば。パキスタンマンゴー、ぜひ一度ご賞味あれ!
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